2015年06月04日

vasaalで信長包囲戦 その1

ゲームジャーナル誌は2005頃に、カードゲーム的なデザインセンスを取り入れた
比較的ライトな実験的作品を連発していたが、その代表作が信長包囲戦だ。
このゲームはテーマ的にも定番の信長モノであり、ルール読解の敷居も低かったためか
各地のゲームクラブなどで広くプレイされたようで、ネット上のリプレイ記事はかなり多い。
ゲームジャーナル18号のデザイナーとの対談で、同誌初代編集長をして
「同じことをやるんだったらなるべくシンプルな方がいい」ので
誰も最大の危機をやらなくなったと言わしめたのが印象に残っている。

マップは31のエリアに分かれており
おおざっぱには、このうち15の補給エリアを取り合うゲームと言ってよい。
カードドリブンと呼ばれる、両プレイヤーがカードを交互に使用するシステムで
カードの使い道はイベント、補充、外交、移動(戦闘)、継続戦闘で
戦闘を続けるには1ラウンドにつき1枚のカードを要求されるところがミソだ。
また織田家の武将7人のうち信長と佐久間信盛を除く5人には
特殊能力を使えるカードが用意されている。

なおvasaalでソロプレイする場合、カードが表向きに出来ないというバグがある。
エディットモードで global Optons の 
Allow non-owners to unmask pieces を Always に変更するとよい。
またメインウィンドウ以外にいくつかのウィンドウを
同時に開いておかないとプレイしにくいのでマルチディスプレイ環境が望ましい。

第1ターン、カードは織田方5枚、反織田4枚。
織田の最初の増援フェイズは武将の配置のみ。
軍団編成カードがあるので丹羽と佐久間を山城に配置、残り五人を美濃へ。
反織田方は武田の参戦マーカーを2ボックス動かし(4ボックスで参戦)
武田と浅井に各1ユニットを補充した。
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posted by 慈覚 at 12:21| 信長包囲戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

vasaalで信長包囲戦 その2

信長包囲戦0.png

行動フェイズで山城を保有している織田方は後手番を取る。

反織田はまず「動員令」で浅井に2ユニットを補充。
織田方は「軍団の編成」で山城に2ユニットを補充。
反織田は「一向門徒の増大」で紀伊石山に本願寺2ユニットを補充。
織田方は「贈り物」で武田の参戦を遅らせる。
反織田は「毛利への上洛要請」、あと1ボックスで毛利参戦だ。

ここで織田方は「突撃命令(明智)」で明智、羽柴と軍団4ユニットが北近江へ進攻。
織田軍の攻撃は2ヒット、浅井軍の反撃は4ヒット、軍事値の優位を活かせずいきなり窮地に。
反織田は、少々もったいないが「将軍義昭の謀略」を捨て札し北近江で継続戦闘。
浅井軍の攻撃は4ヒット、織田軍の反撃は1ヒット。
北近江に進攻した織田軍は全滅し、羽柴秀吉は討ち死に、光秀はなんとか美濃へ逃げ延びた。

織田方は秀吉が戦死してイベントとして使えなくなってしまった「兵站の確保」で
美濃へ1ユニット補充、さらに「分進合撃」も美濃への補充に使いターン終了。
今回のお題は「秀吉抜きで織田は勝利できるか?」になってしまいました。

第2ターン、カード枚数は変わらず織田方5、反織田4。
織田方の増援は佐久間のいる山城に3ユニット。
反織田は上杉の参戦マーカーを1ボックス動かし、浅井と朝倉に各1ユニットを補充。

posted by 慈覚 at 15:46| 信長包囲戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

vasaalで信長包囲戦 その3

信長包囲戦1.png

今回も織田方は後手番を選択。

反織田はまず「官位叙任」で徳川を中立化。
織田方は「軍団の編成」で山城に2ユニット補充。
明智と柴田の両方の突撃命令カードがあるが、主力軍は山城にいるのがうまくない。
初期配置をミスったか。
反織田は「一向門徒の増大」で紀伊石山に本願寺2ユニットを補充。
補給エリアではない長嶋は捨てて、紀伊石山を固める作戦。
織田方は「贈り物」で上杉の参戦を遅らせる。
反織田は再度「一向門徒の増大」で紀伊石山に2ユニット補充。

この後、織田方が信長、柴田、明智を山城へ移動し徳川を再び参戦させてターン終了。

第3ターン、カード数は同じく織田方5、反織田4。
織田方の増援は滝川のいる美濃に3ユニット。
反織田は武田の参戦マーカーを進め、浅井と朝倉に各1ユニット。
posted by 慈覚 at 16:24| 信長包囲戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

vasaalで信長包囲戦 その4

信長包囲戦2.png

このターンも織田側は後手番。

反織田は「上杉への上洛要請」、参戦まであと1ボックス。
織田方は秀吉戦死でイベントとして使用できない「他の勢力の調略」で山城に1ユニット補充。
戦力を集結した途端に突撃命令カードが来ないとは。
反織田は、本願寺ユニットがもう戦力プールに残ってないので
「一向門徒の増大」を捨て札し、上杉の参戦マーカーを動かす。
織田方は「緊急徴寡」で山城にさらに2ユニット補充。
反織田は「将軍義昭の謀略」を捨て札、上杉がついに参戦。

織田方は「鉄甲船」を捨て札して山城に1ユニット補充。
反織田は「緊急徴寡」で上杉軍2ユニットを補充。
そして織田方は「小大名との交渉」で松永を参戦させた後
次ターン突撃命令が来ることに期待して
柴田、明智以下10ユニットで北近江へ侵攻。
が攻撃は0ヒット、浅井の反撃も1ヒットにとどまり、次ターンの勝負へ。

第4ターン、上杉参戦で反織田のカードは5枚に。
織田方に突撃命令来ました、それも両方、反織田にも武田上洛要請が。
そして織田方の増援は柴田のいる北近江に3ユニット、幸先よい。
反織田も上杉に2ユニット補充と毛利が参戦。
posted by 慈覚 at 17:02| 信長包囲戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

vasaalで信長包囲戦 その5

信長包囲戦3.png

このターンは織田方は先手番を取る。
「突撃命令(柴田)」で北近江で継続戦闘。
織田の攻撃は8ヒット、浅井の反撃は2ヒット、浅井滅亡。
反織田は「武田への上洛要請」、あと1ボックスで武田参戦。
織田方は「贈り物」で武田の参戦マーカーを戻す。
反織田は「伊賀忍者の反乱」を捨て札し、上杉軍10ユニットで越中へ侵攻、占領。
織田方は「突撃命令(明智)」を捨て札し、美濃へ1ユニット補充。
反織田方は「将軍義昭の謀略」を捨て札し、上杉軍9ユニットで能登へ侵攻。
1ヒットを蒙るも占領、補給エリアを一つ確保した。
織田方は「分進合撃」を捨て札し、北近江へ1ユニット補充。
反織田は「進めば極楽」で長嶋の本願寺軍団1ユニットを南近江へ、が戦果なし。
織田方は念のためとっておいた「鉄砲の集中運用」を捨て札して北近江へ補充。
反織田は「一向門徒の増大」を捨て札し、能登へ上杉1ユニットを補充。

第5ターン、カード数は双方とも6枚に。
織田方はなんと2枚が、もはやイベントとして使用できない秀吉専用カード。
織田方の増援は佐久間のいる山城に3ユニット、反織田方は武田と毛利に各1ユニット。
posted by 慈覚 at 19:46| 信長包囲戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

vasaalで信長包囲戦 その6

信長包囲戦4.png

織田方は後手番を選択。

反織田は「毛利への上洛要請」で備中へ2ユニット補充。
織田方は突撃命令で朝倉を討伐したいが、上杉での反攻を喰らうと
鉄砲の集中使用があっても安心できないような気がする。
とりあえず「緊急徴寡」で北近江に2ユニット補充。
反織田は「将軍義昭の謀略」で「武田への上洛要請」を入手。
これで実質的に後手番に回り、織田方の行動を見てから対応できる。
織田方は秀吉専用の「他の勢力の調略」を捨て札して
美濃の滝川以下8ユニットが越前へ侵攻、滝川の攻撃と朝倉の反撃はいずれも2ヒット。
反織田は「武田への上洛要請」でついに武田が参戦。
織田方は「突撃命令(明智)」で北近江の柴田、明智以下12ユニットを越前へ。
攻撃は8ヒット、朝倉の反撃は3ヒットと健闘したものの朝倉滅亡。
反織田は「仮病」を捨て札して毛利軍12ユニットが播磨へ、1ヒットの損害を蒙るも占領。
織田方は秀吉専用の「兵站の確保」を捨て札し、遠江に徳川1ユニットを補充。
反織田は「進めば極楽」で南近江で継続戦闘、占領に成功。
織田方は「鉄甲船」を捨て札し、佐久間以下4ユニットが南近江へ、奪回に成功。
反織田は「上杉への上洛要請」を捨て札して武田軍8ユニットが遠江へ侵攻。
武田の攻撃は6ヒット、徳川の反撃は1ヒットであっさり徳川軍全滅。
しかし家康はしぶとく三河へ逃げのびた。
織田方は「鉄砲の集中使用を捨て札して、三河に徳川1ユニットを補充。
反織田は最後のカード「一向門徒の増大」を捨て札して本願寺軍8ユニットが山城へ侵攻。
本願寺の攻撃は6ヒット、織田の反撃は3ヒット、まさに信長最大の危機だ。

第6ターン、カードは織田方は6枚、反織田はなんと9枚。
織田の増援は佐久間のいる南近江に3ユニット、反織田は松永を中立へ、宇喜多を参戦させた。
posted by 慈覚 at 21:23| 信長包囲戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月05日

vasaalで信長包囲戦 その7

信長包囲戦5.png

織田方は後手番を選択。

反織田は「伊賀忍者の反乱」を捨て札、吉川小早川ら10ユニットを山城へ。
毛利の攻撃は4ヒット、織田の反撃は1ヒット、が信長と長秀はからくも南近江へ逃れた。
織田方は「突撃命令(明智)」で、越前の明智柴田以下10ユニットが長駆遠江へ。
織田の攻撃は6ヒット、武田の反撃は2ヒット、山県昌景は甲斐へ逃走。
反織田は明智が行動済になったため、利用価値の少なくなった「仮病」を捨て札。
謙信以下8ユニットを越前へ、パーフェクトの8ヒットで損害なし、まさに軍神、滝川戦死。
織田方は「他の勢力の調略」を捨て札して家康単独で遠江へ。
ほとんど一騎打ちだが勝ったのは信玄、しかし家康はしぶとく三河へ逃げた。
反織田は「武田への上洛要請」で遠江へ武田2ユニットを補充。
織田方は「小大名との交渉」で松永を参戦させる。
反織田は「一向門徒の増大」で紀伊石山へ本願寺2ユニットを補充。
織田方は滝川戦死で使えなくなった「分進合撃」を捨て札して、松永2ユニットを摂津石山へ。
攻撃は2ヒット、反撃は1ヒット、本願寺はなんとか持ちこたえた。
反織田は「緊急徴寡」で遠江に武田2ユニットを補充。
織田方は「鉄甲船」を捨て札して南近江に1ユニット補充。
反織田方は「将軍義昭の謀略」で「進めば極楽」を入手。
織田方は温存してきた「鉄砲の集中運用」を捨て札して南近江に補充。
織田方はカードが無くなり、以後は反織田の連続行動になる。
まず「毛利への上洛要請」で山城へ毛利2ユニットを補充。
次に「動員令」で北摂津に三好2ユニットを補充。
そして「上杉への上洛要請」を捨て札し、宇喜多3ユニットを紀伊石山へ。
松永久秀に1ヒットを与えるも、久秀は大和へ逃亡。
そこで「進めば極楽」で山城の本願寺5ユニットを大和へ、久秀は城を爆破して滅亡。

第7ターン、カード数は織田方わずか4枚、反織田は11枚。
織田方は突撃命令が無いのが痛い、このターンが最終か。
織田方の増援は、明智のいる遠江に3ユニット。
反織田も遠江に武田2ユニットを補充。


posted by 慈覚 at 01:44| 信長包囲戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

vasaalで信長包囲戦 その8

信長包囲戦6.png

山城を支配した反織田は先手番を選択。

反織田はまず「武田への上洛要請」で遠江へ武田2ユニットを補充。
織田方は「緊急徴寡」で南近江へ1ユニットを補充。
反織田は「一向門徒の増大」で大和に2ユニットを補充。
織田方は「他の勢力の調略」を捨て札して、南近江へ1ユニット補充。
反織田は「官位叙任」で徳川を中立化。
織田方は「贈り物」を捨て札して、南近江へ1ユニット補充。
ここで反織田は「伊賀忍者の反乱」で織田方の最後のカードを捨て札させ
以後連続行動となる。
まず「一向門徒の拡大」で大和に本願寺2ユニットを補充。
「将軍義昭の陰謀」で「緊急徴寡」を入手。
「仮病」を捨て札して三好軍4ユニットが伊賀へ、占領。
「進めば極楽」で大和の本願寺8ユニットが美濃へ進攻、占領。
反織田が山城と美濃を支配したことにより、勝利は確定した。
「動員令」を捨て札して上杉謙信以下7ユニットを北近江へ、占領。
「上杉への上洛要請」を捨て札して、甲斐の山県昌景を遠江へ。
現地の信玄軍9ユニットと協同して明智柴田軍11ユニットを攻撃。
武田軍の攻撃は4ヒット、明智柴田の反撃は6ヒットと意地を見せる。
「緊急徴寡」で遠江に武田2ユニットを補充。
最後に「毛利への上洛要請」を捨て札し、遠江へ武田1ユニットを補充。

10ターンのゲームで第7ターンのサドンデス、反織田の圧勝でした。
posted by 慈覚 at 02:00| 信長包囲戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

vasaalで信長包囲戦 その9

織田の武将の初期配置だが、滝川を美濃に配置して
それ以外は山城へというのが正解だったのではないかと思う。
移動中のユニットの拾い上げが禁止されているので
序盤はまずどこかのエリアに兵力を集中させるのが良いと思われる。

秀吉を討ち死にさせなければ織田方はかなり楽だったのは間違いないが
いずれにせよ突撃命令のカードが来ないとどうにもならないので
織田方にはカードが悪いターンをしのぐ技量が要求されるだろう。
このカード運のマネジメントが、このゲームのほぼ全てと言っても過言ではない。

朝倉を能登へ逃亡させる奇策がけっこう有望らしいのだが
第1ターンに織田方が後手番を選ぶが、先に朝倉を攻めに行った場合は
浅井が但馬へ逃亡するというのも成り立ちそうだ。

確かにランダム性処理のバランスは、最大の危機より包囲戦の方がはるかに優れている。
外交や補充の処理もスマートだし、武将の存在感もある。
拙僧は、信濃や美濃がどこでもドアになりがちな国単位のゲームマップより
城が ponit to point になってるゲームマップの方が好きなのだが
最大の危機のように移動のランダム性が大き過ぎるゲームだと
ゲームマップを細かくする意味が薄れてしまうと思う。
ボックス単位で計算した狙いが一定以上の確率で当たってくれないと
最初から大雑把に考えるのと結果的に同じになってしまうのだ。

マップに関しては駿河と南信濃、北信濃と越中の境界が移動可能なのはどうかと思うが
ゲーム展開にはあまり関係ないので、それより初期配置を
備前 宇喜多直家、宇喜多軍×3
美作 中立軍×1
山陰 毛利軍×1
にする方がいい。これは史実うんぬんというだけでなく
浅井を但馬から山陰へ逃亡させたり
宇喜多が織田方になった時に三好と絡む可能性が出てくる。

信長包囲戦に始まるカードドリブンの作品群は
本当にルールを複雑にする必要があるのかという問題意識を
常にゲームデザイナーに意識させるようにしたという点で
その後のゲームジャーナル作品の一つのスタンダードになったと言えるだろう。
そのゲームとしての完成度の高さを評価する立場か
戦略的な選択肢の乏しさを疑問視する立場かは各人各様だとしても。
posted by 慈覚 at 03:54| 信長包囲戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする